重症の脳梗塞なのに10日間で退院したら地獄をみた

35歳主婦が脳梗塞になった話の続きです。

シリーズ第5回目。

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脳梗塞、10日目:退院

脳梗塞を発症して10日目。退院の日。

実は、上の子の幼稚園最後の運動会の日。

旦那と旦那両親は下の子と運動会へ、母が私の退院に付き添い。(父は仕事)

旦那がいれば車で帰宅できたのですが、遠方まで運転したくない母の同行では、公共交通機関で帰るしかありません。

 

朝ごはんを食べて、久々にお化粧して、普段着に着替えました。すごい久しぶり。

朝9時ごろに母が病室に到着し、退院の手続きを待っていたのですが、なかなか手続きがすすまなくてイライラしました。早く退院して運動会に行きたいのに。

 

入院費を確認して息の根が止まるかと思いましたが(予想より高かった)、我が子の運動会に行きたくて深く考えることなく電車に乗りました。

自分でキャリーを引いて移動したのですが、体力が落ちていました。

死にかけたので当然なのですが、大きい病院内でリハビリ室に行く時などにそこそこ歩いていたりしたので、実感がなかったのです。

 

その日は変な天気で、朝は晴れていたのに電車を降りたら雨が降っていました。けっこう降ってる。

そして急いでいるのにタクシーがつかまらない!雨の中、母と相合傘で待っていたらタクシーがやっと来て、いざ幼稚園へ。

 

運動会、中止

幼稚園に着いたら、旦那から「雨で中止になったところだよ。そのままタクシーで子どもたちも乗せて帰宅して。」と告げられました。

(運動会はプログラム変更しまくって、年長さんの競技を先に行ったそうです。)

間に合わないなんて。。。

 

でも考えなくても、退院したばかりの人が炎天下で過ごせるわけもなく、かなり無謀な計画だったわけです。

雨での中止は私にとっては良かったのかもしれません。

 

退院して帰宅

9日ぶりの帰宅!

思ったのは「家の中がカラフル!」でした。そして情報量の多さに圧倒されました。

こんなだっけ?

 

特に、子ども部屋。おもちゃ箱の色が原色バリバリ赤、緑などカラフルなのもあって、頭がすごい疲れました。

この時、「病院って白かったなあ。」と思う。

 

移動疲れと家中の情報量の多さにグッタリ疲れ果てて、入院中戻ったはずの食欲が再び減退。

出前を取ったのですが、あまり食べられませんでした。

 

脳梗塞、退院してからの生活

退院してから、入院してた日々は平和だったと思う。

 

食欲減退

退院してから1週間〜10日間くらいは食欲が戻りませんでした。

食欲だけでなくて、口の中に入れてもすぐに飲み込めない症状が出てきました。口の中でかなりの時間待機。

なぜか飲み込もうとすると嗚咽のようなものが出てしまうことがあって、ゆっくり飲み込むしかできない。一食食べきるのに30分は時間がかかりました。

入院中はだいぶ食べられるようになって、こんなことはなかったのに。

 

テレビが眩しい

テレビが眩しい。

入院中は、目が霞がかっていて見えにくいことと、日曜日に変な見え方をしたこととで、ほとんどテレビを見ていませんでした。(お金もかかるし)

家に帰って久々にテレビを見ましたが、まぶしい!

 

言い表しにくいのですが、画面がぶれるような感覚があり、見ているのがしんどいし、とにかくまぶしい。

 

認知力の低下

退院してから1番厄介だったのは認知力の低下と短期記憶の衰えでした。今でもあるけど。

ボーッとしているし、頭も痛い。

 

認知力の低下は、例えばシャワーの水が出しっぱなしになっていたとして、普通なら「シャワー出てるから止める。」となる。

でも、脳梗塞になったばっかりの私は「シャワー出てるなあ。」としか思わない。

見えてても何が起きているのか、何を意味しているのか、それに対して何をすれば良いのかがまったく!わからない。

むしろ、何かしようなんて考えはない。昔のCMのように「見ーてーるーだーけー。」の状況。

 

なるほど、よぼよぼのおばあちゃんが道路の真ん中を歩いていて、車が来ているのを見ているはずなのに避けようとしないことに疑問だったのですが、疑問が解消されました。

「車が向かってきたら危ないから道路の端に行く。」

という発想がなくて、

「車が向かってくる。」のが見えているだけで、それに対してのアクションを起こす気がない、危険だから回避するという発想がない、らしい。

今まで「なぜ退かないのか?」と疑問だったんですけど、「車が避けてくれるわ。」と思っているわけでは無さそうなことに気が付きました。ただ何も考えずに歩いているだけっぽい。

 

昔のことは思い出せるけど、さっきのことが思い出せない

短期記憶の衰えは、「あれ?トイレの水流したっけ?」となるのはしょっちゅう。

さっきのことを思い出せない。昔のことは思い出せる。でもさっき自分が何をしたのか思い出せない。さっき子どもたちが言ったことをすぐ忘れる。

 

高齢者が記憶力が悪くなっても昔のことはよく話せるのは、たぶん繰り返し繰り返し思い出しているからだと思います。

脳内の“さっきの出来事データベース”には、行ったことがないし、戻ってきたこともないから、回線がつながらずに思い出せないらしい。

でも、“昔の出来事データベース”に行き来することには慣れているから、思い出せる。

 

今でも忘れっぽいですが、老化現象なのか脳梗塞の後遺症なのかわからなくなってきています。

 

退院後、前の自分と違うことを思い知らされるのがしんどい

認知力の低下も、短期記憶の衰えも、明らかに高齢者の認知症の症状なのでかなり凹みました。

「私は35歳にして中身おばあちゃんになったのか。」と。

 

病院のリハビリでは、できない問題もあったけど正解する問題もあったので、入院中はあまり変化がないと思っていたんです。

言い方悪いですが、自分が思う以上に「アホになった。」、「老人化した」ことを、退院してからやっと実感してショックでした。

”実感出来るだけの認知力がついてきた“と言えば聞こえはいいですけど。

 

料理再開

しばらくは旦那が料理をしてくれていましたが、退院して5日目には自分で料理をし始めました。

リハビリの先生に「左側注意欠損があるから、左手を切らないように気を付けてね。」と言われていたので、念のためにスライサーセットを購入。

 

そのスライサーで旦那が旦那の指をスライスするとは思ってもみませんでしたが、身を持ってスライサーの危険を教えてくれた旦那優しい、と思っておこう。

 

料理してみたら、問題なく包丁は使えました。作業時間も滞りなくて、以前と変わらず同時に2つの料理を並行作業したりできました。良かった良かった。

下の子は味が濃い旦那料理が好みですが、上の子と私は薄味好き。料理を再開したのは自分好みの料理が食べたくなったからで、以前と変わりなく作れてホッとしたし、自分の料理が久しぶりで嬉しい。

(ずっとだと飽きるけど。)

 

周りの反応

退院してすぐ、上の子の幼稚園の送り迎えに行っていたんですが、周りのお母さんたちから

「元から肌白いけど、最近白いを通り越して透けてるけど大丈夫!!?」

「なんかフラフラしてない?」と声を掛けられることが多発。

 

「あ、そうなの、脳梗塞になって入院してたんだー。」

なんて、軽々しく言えるような病名ではない気がして、しばらくは誤魔化していました。後に真相を話したら誰もがビックリしてました。(入院していたことはみんな知らず。)

 

幼稚園の先生たちには旦那が説明していたので、すごい心配されました。

幼稚園を徒歩で行けるところにしておいて良かった。

上の子の幼稚園を決めたとき、車が壊れても買い換えるお金がなかったことと、ガソリン代もそこまで支払えないことを考慮して、自転車で行けるところにしたんです。

「車通園だったら、年長の秋に転園せざるおえなかったかも?」と思うと非常にヤバかった。

下の子の保育園も幸い歩いて行けるところだったので何とかなりました。

 

自転車、再開

自転車は最初1人で乗ってみましたが、重かった。

私の自転車、当時は前後にチャイルドシートが乗っていたんです。

前カゴも装着されている電動アシスト付き26インチ自転車なので、アルファードやノア並みの重戦車感がハンパない。

そりゃ死にかけて体力落ちてる人には重いわけです。

 

退院10日後くらいに自転車に乗り始めて、いつだったかに後ろに下の子を乗せて試し乗り。

子どもたちを2人同時に前後に乗せた覚えが無いのですが、乗せたかな?

いつしか前にあるチャイルドシートに下の子を抱き上げて載せるのが無理になってきてたんですよ。ハンドルに後付けタイプの空間が少ないチャイルドシートだったし。

なので、下の子も後ろに乗るようになっていたんですが、それがいつからだったか思い出せません。

 

記録を見つけました!退院して1ヶ月後くらいには前後に子どもたちを乗せて自転車移動していたとのこと。

何せ車に乗れなかったし、年長さんが1人で家でお留守番もできなかったので仕方ありません。

今考えなくても、重症の脳梗塞になってから1ヶ月くらいで自転車の前後に子ども乗せて移動とかすごいな。

 

リハビリの先生に「子育てと家事が1番のリハビリですよ。」と言われましたが、ゆっくり休むと言うことができない性分だなーと思いました。

もっとゆっくり休めば良かったけど、家事も育児も待ってはくれない。

上の子の習い事の同伴もあったし。

 

正直、入院中より退院してからの方が、今までと違う現実を突きつけられるし、なんだかんだでゆっくり休んでいる暇はないし、リハビリとしては良かったんだろうけど、地獄のようでした。

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